その建築物が好きな理由
先日、社長とデザインチームとの現場からの帰り道、「ニューヨークで好きな建築は?」という話題になりました。
なんと偶然にも、2名がChrysler Building (クライスラービル)、2名がGrand Central Terminal(グランドセントラル駅)を挙げたのです。
※Grand Central Terminalについては過去のNewsletter 2021年12月3日「GCTとその周辺」の記事もぜひあわせてご覧ください!
どちらもニューヨークの象徴であり、美しく威厳のある建築物です。
それぞれが口にした理由は、その優れたデザインや歴史をたたえるものではなく、自分自身とその建築物との思い出を話し始めたのでした。
当時の感情や願いが建物や風景にリンクしていたのです。
その場所で感じた感動や思い出が、いつまでも鮮明に、建築物に対する思いとなって、それぞれの心に大切にしまわれていたのでした。
我々4名にとってそれらの建築物とは、どんなときにも、いつも変わらずにそこにいて、見守って背中を押してくれるような存在だったようです。建築物の機能のひとつに、記憶を保存することを再認識した瞬間でした。
私も、いつか誰かの大切な場所をつくるお手伝いができるとしたら、この上なく幸せなことです。
今度、ほかのメンバーにも同じ質問をしてみようと思います!その人の新たな一面を知るきっかけになる予感がしています。
みなさんにとっての好きな建築物は何ですか?
クライスラービルはオフィスビルであるため、内部のアクセスは一般には開放されていません。回転扉を眺めていました。
駅舎を通るたびに、初めてここに立った時の当時の自分自身の感情(大きな期待と不安)がよみがえります。