5月第2日曜日は母の日です
今年2023年の母の日は今週の日曜日(5月14日)です。母の日と言えば赤いカーネーションですが、今回は「なぜ母の日にはカーネーションなのか」ということをトピックとして取り上げてみたいと思います。
母の日の始まりは、歴史をさかのぼること100年以上前の20世紀の初め、アンナ・ジャービスという女性の活動がきっかけでした。彼女の母親は、南北戦争で負傷した兵士たちを敵味方関係なく助け、地域の女性たちと共に兵士たちの衛生状態を改善しようとする活動に身を捧げた人物でした。そんな母親が亡くなった時、アンナは母がかつて教師をしていた日曜学校の教会で追悼会を開き、母が好きだった白いカーネーションで祭壇を飾りました。その翌年5月、「生きているうちに母への感謝を伝えるべきだ」というアンナの思いに共感した地域の人々が、母の苦労をたたえる会を開催しました。その時アンナは白いーネーションを参加者へ配ったと言われています。この式典をきっかけに「母の日」がアメリカ全土に広がり、1914年にはウィルソン大統領が5月の第2日曜日を母の日として定めたのだそうです。
日本へ母の日が伝わったのは大正時代。青山学院に関わった3人の女性宣教師の尽力によって母の日が日本で初めて行事としてお祝いされました。その後、大手お菓子メーカーが母の日にちなんだイベントを開催したことで、全国的に広がり、カーネーションだけではなく、お菓子などのギフトを送るイベントへと変化してきたのだそうです。
さて、なぜ今日の母の日に送るカーネーションの定番は赤になったのでしょうか。それは、母の日のきっかけになったアンナによる母の追悼式では白いカーネーションを送ったことから、亡くなった母親には白いカーネーション、母親が健在であれば赤いカーネーションを送るという風習が一時期あったことが理由だそうです。しかし、この色の区別で傷つく子どももいるのではないかという考えから、赤いカーネーションが多く送られるようになり、今では色に意味は持たせず好きな色のカーネーションやギフトを送ろうという風潮に代わってきたとのことです。
歴史を知ると、より心のこもったお祝いができる気がします。母親に限らず、感謝の気持ちは伝えられるときに積極的に伝えていきたいものです。