日本企業が取り入れる、アメリカ流オフィスデザイン

アメリカのオフィスを訪れると、日本の一般的なオフィスとは少し違う空気感を感じることがあります。

開放感があり、リラックスした雰囲気がありながらも、どこか仕事がしやすそうに見える。カフェのようなラウンジやオープンパントリー、自然に会話が生まれるレイアウトなど、「ただ机が並ぶだけではない」空間づくりが特徴です。

アメリカのオフィスデザインでは、単に業務を行う場所としてだけでなく、「社員が快適に働けること」「コミュニケーションやネットワーキングが生まれること」「会社に来たくなること」が重要視されています。

 

一方で、ニューヨークやサンフランシスコ、ワシントンDCなどの都市部は、アメリカの中でも特殊な環境です。

ビルが密集し、1SF(平方フィート)あたりの賃料も高額なため、単に広々とした空間をつくるだけでは成立しません。そのため、こうした都市部のオフィスでは、アメリカらしい開放感を取り入れながらも、限られた面積を効率的に活用することが求められます。

 

実際にアメリカ都市部でオフィスを構える日本企業でも、日本的な効率性や整理された運用を維持しながら、アメリカ的な快適性や柔軟な空間づくりを取り入れるケースが多く見られます。

 

 

アメリカのオフィスデザイン

Suntory Los Angeles

 

 

「過ごしやすさ」を重視するアメリカのオフィス

 

日本ではこれまで、「席数効率」や「収納量」、「会議室数」といった実務効率が重視される傾向がありました。一方アメリカでは、「その空間で長時間快適に過ごせるか」が強く意識されています。

例えば家具一つを取っても、長時間座っても疲れにくいエルゴノミックチェアや、高さ調整可能なデスクなど、“働きやすさ”を重視したものが一般的です。

照明についても、均一で明るい白色照明だけではなく、暖色系の間接照明やペンダントライトを取り入れ、空間に落ち着きを持たせるデザインが増えています。特にラウンジやパントリーでは、カフェのような雰囲気を意識するケースも多く見られます。

 

 

「働く場所を選べる」レイアウト

 

アメリカのオフィスでは、「一人一席」の固定的な考え方よりも、仕事内容に応じて場所を選べるレイアウトが好まれる傾向があります。

例えば、

  • 集中作業用スペース
  • カジュアルな打ち合わせエリア
  • ソファ席やラウンジ
  • Phone Booth(個室ブース)
  • オープンミーティングスペース

など、多様な居場所を用意することで、業務内容に合わせた働き方ができるようになっています。

特に近年はオンライン会議が増えたことで、Phone Boothや小規模ミーティングスペースも必須項目になってきています。

 

 

オープンパントリーとネットワーキング文化

 

アメリカのオフィスで特徴的なのが、オープンパントリーやラウンジスペースです。

日本でいう「給湯室」のような機能だけではなく、社員同士が自然に集まり、コミュニケーションやネットワーキングが生まれる場所として設計されていることが多くあります。

例えば、

  • 大きなアイランドカウンター
  • カフェスタイルの座席
  • バースツール
  • コーヒーマシンや軽食スペース

などを設けることで、部署を超えた交流が生まれやすくなります。

また、こうしたスペースは、社内イベントや全体ミーティング、外部ゲストを招いたイベントなど、多目的に活用されるケースもあります。

ニューヨークをはじめ都市部では賃料が高いため、パントリーをイベントスペースとして兼用するなど、限られた面積を多目的に使う工夫もよく見られます。

 

 

ニューヨークでは「開放感」と「効率性」の両立が重要

 

ニューヨークでは限られた面積の中で、執務席、会議室、ラウンジ、パントリー、来客スペースなど、オフィス機能として必要な様々なスペースを効率よく配置する必要があります。

そのため、

  • ガラス間仕切りで視線を抜く
  • オープン天井で高さを活かす
  • 家具サイズを最適化する
  • 収納を壁面に集約する
  • 一つのスペースを複数用途で使う

といった工夫によって、圧迫感を抑えながら機能性を確保しています。

 

 

日本企業が取り入れるバランス型オフィス

 

このように、アメリカ式オフィスでは快適さや開放感が重視されることが多いですが、実際に日本企業がアメリカ都市部でオフィスをつくる場合には、すべてをアメリカ式に変えるケースはそれほど多くありません。

実際には、日本的な業務効率や、収納・整理のしやすさ、チーム単位の働き方を維持しながら、その上にアメリカ的な快適性やデザイン性を加えていくケースが多く見られます。

例えば執務エリアは効率性を重視しつつ、カジュアルに使えるオープンミーティングブースを設けたり、レセプションやパントリーにはアメリカらしい開放感や素材感を取り入れる、といった設計です。

重要なのは、「日本式かアメリカ式か」を分けて考えるのではなく、それぞれの良さを組み合わせることです。

 

 

 

このように、アメリカのオフィスが「働きやすい」と言われる背景には、「人が快適に働ける環境をつくる」という考え方があります。家具、照明、レイアウト、コミュニケーションスペースに至るまで、空間全体を通して働き方そのものを設計している点が特徴です。

また特に都市部では、賃料や面積に制約がある中で、開放感と効率性を両立させる工夫が求められます。

弊社にご相談いただく日本企業のオフィスでも、日本的な効率性を維持しながら、アメリカ的な快適性や自然なネットワーキングを生み出す空間づくりを取り入れるケースが増えています。

 

例えば、今月お引渡ししたSuntory America様のオフィスでは、チームで連携を取りやすい執務エリアを設けつつ、一息つけるカフェのようなオープンパントリーエリアや、カジュアルに相談できるオープンミーティングブースを設けています。

さらに、来客エリアとなるレセプションや会議室は、アメリカらしいインダストリアルなデザインで統一し、廊下の壁にはマップウォールを設けることで、来訪者との会話のきっかけにもなる遊び心を取り入れました。

 

 

Suntory America San Francisco Office

 

 

このように弊社では、お客様の働き方や企業カルチャーに合わせながら、使いやすく過ごしやすいオフィスをご提案しています。

ニューヨークでのオフィスづくりをご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

 

 

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